スポンサーリンク

緑の血だな

『止める、蹴る』は昔から言われているサッカーの基本だ。サッカーはボールを止めてはいけない。止めて良いのは、足の裏で止めているジダンだけである。

言葉は難しく『止める』という表現だと足元にビタっと止めてしまう事である。
それを子供の時に教えられているからボールを運べないサッカー選手が多い。ボールを運ぶとはどういう事か。

もちろん身体は止まって、直ぐにパスを出さなければならない状況の時もある。ハンドリングを早くするためにはボールを蹴れる所に置かなければならない。

延期になっていた「なでしこリーグ」が昨日やっと開幕した。相手は5年連続優勝をしている日テレ・ベレーザ。スタートだけではなくリザーブまで「なでしこジャパン」の選手達だ。

ピッチサイドで彼女達を見て感じたのは20年前にクラブユースでヴェルディU-15を見た時と同じ『読売クラブ』だった。

Jリーグの東京ヴェルディではなく、生粋の読売育ちで『読売クラブ』の伝統を引き継いでいる選手達だ。何が上手いかと言うとボールを運べるのだ。ドリブルではなくボールを『置く』技術と、相手を引きつける感覚だ。

20年前の話をすると、G大阪のアカデミーもそれに近い感じであったがトライアングルの作り方に違いがあり、どちらかと言うとG大阪は欧州型でヴェルディは南米型といえばイメージが付くかもしれない。

今年はJリーグを離れているので言うが自分は『読売クラブ』が好きだ 笑。
小学生の頃、『読売クラブ』のジョージ与那城 選手が来て、サッカー教室を開いてくれた時からファンになったのだが、高校生の時には強烈なライバル関係であった為、打倒『読売クラブ』が抜けないまま今に至っている。

指導者になってからヴェルディのスカウティングをするようになり読売育ちの選手を見る機会が増えた。

読売育ちの選手はテクニシャンと言われるが、そんな見た目だけでは無い。対面する相手選手をどうやって誘って、交わすかという感覚を持っているのだと思う。

その為には、次にプレーするためのボールの置き所が自然と身についており、さらには、何処を見ておくかも身についているのだと思う。

女子サッカーは男子ほどパススピードがないので、選手が何処を見ているのかが分かりやすい。良い選手ほど顔が上がっているし、強いチームほどボールのない時に顔を合わせてる選手が多い。昨日のベレーザはそんなチームだった。

パスの軌道を追うだけではなく、そこを見ておけば先の先まで見えてくる。見えてくれば何処のスペースを埋めておけば危険を回避できるか準備ができる。

試合では攻略できなければ変化をさせなければならない。並びを変え、人を変えて戦略を変えていく。今シーズンは5人の交代枠があり、フィールド選手の半分が変われば別チームのような戦い方も可能になる。

例年の「なでしこリーグ」はどのチームも交代選手が少なく、変化が乏しい。
今年は変化の凌ぎ合いの試合が増えれば面白いのだが。

 

タイトルとURLをコピーしました