戦友である馬場賢治がアパレルブランドを立ち上げました。
現役時代からオシャレ番長で鳴らした彼らしい転身です。
バブル期に青春期を過ごした僕にとってアパレル = DCブランド = ハウスマヌカンの図式なのですが言葉自体が最先端では無いのです。
ハウスマヌカンが死語ならオシャレ番長の『番長』も若者には通じないのかも知れません。
サッカー界はここ十数年で言語化が凄まじいスピードで広がっています。
僕が指導者を始めた20年前はまさに日本サッカー協会が言語化を始めたばかりでした。
”日本サッカー協会指導指針”というテキストの後ろには今まで知らない言葉が並んでいました。
世界に通用する選手育成という事でグローバルな言葉を普及する事と指導者の言語を統一する事が目的だったと思います。
今思えば和製英語が多かったのか発音が悪かったのか外国人に通じなかった言葉もありました。
それでも日本中の指導者は統一した言葉を覚えるのに必死でした。
ライセンスを取得するには必ず必要なので新しい言葉を使って育成年代の選手たちに指導していたものです。
先日、チームの選手たちが公認C級ライセンス取得の講習会を受講しました。
※公認C級ライセンス→指導対象12歳以下
それを見ていて気づいたのは言葉が以前ほど統一されていない事でした。
サッカーの本質については変わらないと思いますが伝え方が変わったのでしょうか。
インターネットを覗けばたくさんの情報が湧いて出てくる世の中です。
気をつけなければならないのは造語がいかにも本物の言葉として普及してしまう事です。
使う言葉はチームオリジナルの言葉もあります。
ある外国チームのオリジナルな言語が普通に街クラブのサッカー少年が使うようになる事だってあるのです。
それが本質と外れていたりすると恐ろしいです。
先日、通りすがりの小学校で子供たちがサッカーをしていました。
不審者に間違われないように、しばらく外から眺めていて面白い事に気づいたのです。
子供たちは楽しそうにボールを蹴っています。
どうして子供達はすぐにボールを蹴っちゃうんでしょうか。
ボールを蹴る事は楽しい事ですし悪い事ではありません。
『止める・蹴る』がサッカーの基本と言われていますがサッカーはボールを蹴るスポーツではありません。
サッカーは相手ゴールへボールを運ぶスポーツだと思います。
確かにサッカーに於いて『止める・蹴る』は非常に大切です。
しかし『止める・蹴る』はボールを運ぶ手段なのです。
言葉のニュアンスは受け止め方が変わります。
実際の試合ではボールをピタッと静止させることはありません。
『止める』とは相手の状況で方向を決めてコントロールするのです。
『蹴る』のも昔、体育で教わったインサイドキックの蹴り方では早いパスは出せません。
受け手が受けやすいボールはスピンを掛けなければなりません。
その為には身体の使い方も違うのです。
もしかすると『止める・蹴る』という言葉が一人歩きしすぎているのかも知れません。
伝え方は難しいですし、年齢が低いほど難しさは増します。
楽しそうに無心にボールを蹴る子供たちがサッカーの本質を知るように若い指導者には頑張ってほしいと思います。
オンラインサロンの入会の仕方がイマイチ分からんという問い合わせがありました。
まずRunwayに登録してからサロンに入会という流れです。
ハッキリ言って二度手間ですが是非ともメンバーになってサッカーの話をしましょう。
現在サロン内は盛り上がりつつありますよ笑
お待ちしております。
北野誠のオンラインサロン