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幸せを感じるのには理由がある

先日、J SPORTS『水曜FOOT』女子サッカー特集にリモートインタビューで出演した。元代表選手であったりJ1の監督でないと呼んでもらえない番組だけに嬉しかった 笑

去年はスカパーの『平畠会議』に出演させてもらっていたが、この手の番組視聴者はマニアックな人が多いので、下手な事は喋れない。今回もシッカリとオブラートに包んで話したはずだ。

讃岐を辞めて、病気のリハビリと浪人生活をしている時に代理人から、『平畠会議』に出るかという話があった。何も実績の無い自分が、サッカー専門番組に出るなど恐れ多く、返答に困っていた。

それまでは何もやる事がなく、週末のJリーグ観戦。平日は高校の後輩、 熱田 真 のATSサッカースクールhttps://www.atssoccer.comで中学生とサッカーをしたり、JFL MIOびわこ滋賀のサッカースクールで幼稚園児と戯れているだけだった。

地方のJ2クラブで、監督をやっていた事など神戸の中学生や、滋賀の幼稚園児と保護者は知るはずもない。彼等からしたら、自分はただのおっちゃんコーチなのだ。

それでも彼等は、一生懸命に上手くなろうと話を聞いてくれ、一緒にボールを蹴ってくれるのは、嬉しかった反面、寂しさを感じた。早く現場に帰れないとサッカー界から忘れられる・・・。

そんな思いから、ただのおっちゃんコーチは『平畠会議』に出演することにしたのだ。

まずはスカパーで『平畠会議』とは、どんな番組で誰が、何を喋っているのかをチェックしなくてはならない。スタジアムではなく、スタジオなのだ。服は何を着るのだろう。皆さん、高そうなジャケットを着てシュッとしてる・・。

少し派手な刺繍の入っている服しか持っていない自分は慌てて、イオンに買い物に出掛けた。

『平畠会議』はその週に行われるJ1の2試合を解説するのだが、どの試合かは水曜日の夜にメールで送られてくる。そこから当該チームの分析を始めるのだが、結構な時間を擁す。練習などは見れないので過去の試合を観るしかない。

前々節の試合から観るので、最低でも4チーム×2試合=8試合を観なければならない。そこから細かく、分析をするので木曜日、金曜日の二日間はMacがお友達だ。

本番当日はホテルで当該試合のDAZN観戦である。安いビジネスホテルのWi-Fiは弱い。金銭的に苦しいので仕方がなく、画面のクルクルと格闘しつつ、分析を仕上げてスタジオに入る。

スタジオには、本番1時間半前までに入れば良いのだが、新人で「お登りさん」の自分は他にやる事がないので、夕方にはスタジオに入り、レギュラーの皆さんの入り待ちをしていた 笑

分析の仕方は普通に今までやってきたスカウティングだ。相手チームが何をやってきそうか、それに対して自チームは何をすべきかという、監督としての「対策目線」で試合分析をした。

例えば
①前節はラインの高さをここに設定してたが、A選手のスピードを警戒して5メートル下げた。それにより、カウンターで狙うスペースを変えた。
②前節はSBの前のスペースが開きすぎていたので、スタートポジションを修正をした事により中盤との関わりが増えた。
③前の試合で活躍したFWのB選手を完全に囮にして、C選手を走り込ませる事により相手DFのギャップが広がり得点できた。

など、チームとしての狙いであったり、前節から、どう修正して、相手をどう攻略しようと準備をしてきたかを解説したつもりだ。半年前まで現場で監督をやっていたのだから、他の出演者と違いを見せなければならない。

だからなのか、本番では試合前のミーティングのようになり、出演者も真剣な眼差しで作戦ボードを食い入るように見て、話を聞いてくれた 笑

平ちゃんこと 平畠啓史さんとは以前にも、いろんなスタジアムで話をしていた間柄だったが、一緒に仕事をするのは今回が初めてだった。本当にサッカーが好きな人で、めちゃくちゃJリーグに詳しい。デビュー戦で緊張する自分の楽屋に来てくれ、和ませてくれた。とても優しい人だ。

無事に本番も終わり、楽屋に戻ると、制作会社の方やスカパーの方が楽屋に来てくれ、すごく良かったとお褒めの言葉を頂き、気を良くした自分は用意されていた、2つの弁当を一つは食べ、もう一つをそっとカバンに入れて持ち帰った。

すぐに次回の出演も決まり、『平畠会議』レギュラー取りへのプロローグが始まったかに見えた時、なんとFC岐阜からオファーを貰ったのだった。

2度目の出演前日に東京へ移動し、いつもの安いビジネスホテルで準備をしていた夜に、代理人から「何処にいるのか」と連絡が入り、翌日の朝にFC岐阜の幹部の方と会うことになった。

翌朝、東京駅に移動して話を頂いた後、急いでホテルに帰り、その日の当該試合をDAZN観戦してからスタジオに入った。2度目の出演も卒なく終わり、テレビの皆さんに打ち上げに誘われ、2つの弁当を楽屋に置いて、平畠さんと居酒屋へ向かった。

そこで今回も好評だったと次回の出演をお願いされたのだが、仕事が決まりそうな事を伝えると、そのまま壮行会に変わり『平畠会議』レギュラーの座を諦めたのだった。

サッカー界には、たくさんの解説者や評論家、ライターがいる。そして多くの視聴者や読者は数年前と違い、目が肥えている。現場のサッカーコーチと同じで、発言に説得力と裏付けがなければ置いて行かれるのだろうなと感じた、たった2回の解説者生活だった。

今、こうして現場でボールが蹴れて、サッカー専門番組に出演させて貰ってるのが幸せだと感じるのは、あの時、ただのおっちゃんコーチとして中学生や幼稚園児と一緒にサッカーをしてたからだ。

そして、スカパーの楽屋で出る弁当は本当に美味い。

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