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スカウティングは現実的な考え方

深刻な大雨の被害が続き、被害者の方々は大変な思いをされているだろう。早く元の生活に戻れる事を祈りたい。

先日、雨でも水溜りのできない素晴らしいピッチが増えたと書いたが、そうでは無いピッチも、まだまだ多い。当然そんな状況のピッチでも試合は行われる。

戦い方を変更せざる得ない場合は天候だけではなく、怪我人や退場者、試合展開によっても変更の決断をしなくてはならない。当たり前だが、何が起こっても慌てない準備をしておかなければならない。

勝つ事を目的に戦い方を選択する(もちろん引き分け狙いもある)。それには相手チームを考慮しない自チームの理想的な戦い方を作っておかなければならない。

実際の試合では、そのモデルをベースに相手チームを考慮した現実的な戦い方をする。よく『自分たちのサッカー』というフレーズを聞くが、それだけで勝てるのは一握りのチームだけだ。

スカウティング作業も、これを頭に入れておかないと成り立たない。スカウティング対象チームは、その試合で『自分たちのサッカー』だけではなく、相手を考慮した戦い方をしているからだ。

さらには対象チームは、次に対戦するチームを考慮して対策をしてくるのだ。相手はウチに対して、どんな戦い方をして来るのかを予測しながら分析をしなければならない。

したがって、分析担当コーチは自チームをよく理解しておく必要がある。自チームの戦い方を理解しておかなければ相手の考えが分からない。ただ相手チームの紹介映像を作ったところで意味は無い。

試合を何試合か見れば、そのチームの戦い方や特徴は見えてくる。ネットストライカーでは見たいシーンもピンポイントで見れ、データも手に入る。

だが、ウィークポイントを見つけ出しても次の試合までには改善してくる可能性はある。それでも、なかなか改善できないのは選手と選手の組み合わせだ。

例えば、A選手とB選手が出ている限り、その2人から3人が関係するスペースは変わらない。そこに自チームのボールの落ち着かせどころを作ってしまうのだ。そこから綻びを生み出して、前節にあったような同じミスを誘発させる事ができる。

よくやるのはストロングポイントを逆手に取るやり方だ。よく走るチームと対戦する時には、走るスペースを予め消せば良い。車もバイクも道が無ければ走れない。道があったとしても渋滞を起こさせればボールを奪った時には一気にカウンターが打てる。

策士だとか奇策とかと言われるが、そんな大した事ではない。ベースの戦い方があるからこそ選手も理解できるのだ。準備して「ハマった」時は最高に気持ち良い。それが上位チームなら尚更、格別だ。

「ハマらない」時はどんな時か。マッチアップした選手の力関係が違いすぎる時にそれが起きる。いくら戦略を立てようと最後は個の能力である。能力の高い外国籍の選手に対しての個別の対応は伝えるが、それを上回れると、お手上げである。

あと、早い時間帯に失点してしまうと一気にプランは崩れる。もちろん、それも想定しておくのだが勝つ気満々で挑んで出鼻を挫かれるとショックは大きい 笑

文章が長過ぎると指摘があったので、今回はこの辺で終わります。

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