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サッカーは少年を大人にするのか


人間、顔つきが変わるとカッコ良く見える。遺憾ながらギラヴァンツ北九州のキャプテンマークを巻いた 岡村和哉 を画面越しで見てそうに思ってしまった 笑

マイナビベガルタ仙台のスカウティング映像で見るサッカー場は、どこかで見た風景だった。
『松島フットボールセンター』という人工芝のピッチだが、まったく思い出せない。

「なでしこリーグは人工芝でもやるんだ」と聞くと、以前は天然芝だったと教えてもらった時にようやく思い出した。カマタマーレ讃岐がJFLの時にソニー仙台と試合をしたサッカー場だ。

この試合の結果や試合内容は記憶にないが強烈な出来事は覚えている。
気持ちの入ってないプレーを繰り返し、態度も悪かった 岡村和哉 を途中交代させた。

試合が終わって怒りが収まらなかった自分はロッカールームに向かった。そこには既にシャワーを浴び、スーツ姿で座っている奴がいた。その姿に怒りが最高点に達してしまい、奴の胸ぐらを掴んで引き倒した。

危険を察知した他の選手たちに引き離され、手こそ挙げなかったが散々説教を食らわせた記憶がある。今でも彼は「人生で一番、怖かった」と話してくれる 笑

説教した事がきっかけではないが、彼はその後、人が変わったように献身的な選手となり、幾度もチームの為に戦ってくれ、カマタマーレ讃岐を代表とする選手となった。

そんな記憶が蘇った時に、Jリーグを観ようとテレビをつけると、たまたま ギラヴァンツ北九州 対 徳島ヴォルティス で奴はキャプテンマークを巻き、先頭に立っていた。

平日の試合が多いのでJリーグの試合はよく観ている。
今、J2リーグで面白い試合をするのは 小林伸二 監督のギラヴァンツ北九州だ。非常にコンパクトネスなサッカーをしている。攻撃も守備も選手間の距離が抜群だ。

ディフェンスラインを高く保ち、相手ボールをどこへ誘導するかが明確で、誘導させたボールを複数で挟み込んで奪う。この試合ではファーストディフェンダーの切り方が面白かった。

そして何より攻撃の縦パスのタイミングを躊躇しない、逃さない。若い選手が多く機動力があるので観ていて気持ちの良いサッカーだ。徳島ヴォルティスのワイドに立ち位置を取る戦術とのコントラストがフットボールだったと思う。翌日、DAZN映像ではなく、全体の見えるスカウティング映像で見ると、尚更よく見えた。

自分はサッカーコーチなので戦評や戦術評は専門外だ。チームや選手をより良く改善するのが仕事であって、人様の戦い方にウンチク言う立場ではない。じゃあ何を考えるかというとプロセスだ。

この試合に向けてどんな準備をして、どんな練習をしたのかが気になる。徳島ヴォルティスの心臓である 岩尾選手を前に出さない為にであったり、広く展開されないように外ぎりにしたりと緻密な分析と、それを選手に伝え、選手が実行するプロセスを考える。そもそも解説者と指導者は違うのだ。

この試合の解説者 松岡 康暢は両チームをよく観ていた解説の仕方だった。両チームの狙いを自分の考えと照らし合わせて上手く話していたと思う。指導者寄りの解説の仕方だ。そのチームの試合をあまり観ていないであろう解説者だと自分の考えでしか話さないので面白くない。

LINEで「他にやる人がいないから」と言ってキャプテンマークを巻いたと謙遜する 岡村和哉。しっかり分析して、自分の言葉で話す 松岡 康暢。やんちゃ小僧だった若者がカッコイイ大人になっている。

サッカーは少年を大人にし、大人を紳士にするのか 笑


 

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